【バーレーン~サウジアラビア】出稼ぎインド人にお世話になった港町・ホバール 2020.2.7
今日は島国バーレーンからバスで橋を渡って陸路でサウジアラビアへ!
朝10時の便を目指してマナーマバスターミナルへ向かい
SAPTCOオフィスへ。
当日販売のチケットは60リアル。
ん?リアル?
実はリアルはサウジアラビアの通貨。
お釣りもリアルとディナールが混ざって返ってきたりします。
1リアル=30円でチケットは1800円。
ここの窓口のおっちゃんたちがなかなかに陽気で
世界一周してるというと
「いいなぁ、俺は嫁と子どもがいるから無理だよ〜」
「俺は独身だ!お前はとても良い決断をしたよ!独身は自由だからな!最高!」
とか言ってきて
パキスタンでは
「まだ結婚していないのか?結婚は良いぞ。人生を豊かにしてくれる。」
とおじいちゃんに諭されましたが
まぁ価値観は人それぞれ,国それぞれ?ということですね。
自分はこれからどこに向かうんだろう。笑
バスは定刻の10時に出発。
サウジアラビアとの間に架かる全長25kmのキング・ファハド・コーズウェイを進んでいきます。
バスは50分ほどでサウジアラビアとの国境へ。
ここのイミグレは橋の途中の小さな島にあります。
サウジアラビア入国にはビザが必要なんですが
イスラム教の厳しい戒律があり,つい最近までまず観光ビザが下りない「世界一入国が難しい国」と言われていた国。
それが2019年9月にe-visaが解禁されてやっと個人旅行ができるようになったんです。
ちなみにevisaの料金は保険を含めて140ドル。
決して安くはありませんね汗
ここの出入国審査と荷物検査で1時間ほどかかりましたが
事前に取っていたevisaを印刷して見せると問題なく通貨
荷物検査も機械がなかなか動かなかっただけでゆるゆるでした。
それから30分ほど走ってサウジアラビア本土へ上陸。
このバスはペルシア湾沿いのダンマームというまちに行きますが
今日はカウチサーフィンでホストが取れたので
その手前のホバールというまちで降ります。
バスを降りるとホストが車で迎えに来てくれていて無事会えました。
ホストは当然サウジアラビア人
かと思いきや出稼ぎで来ているインド人・ダヴード。
さっそくランチに行こう!
ということでやってきたのは南インドレストラン。
彼は南インド・ケーララ州出身なんだとか。
ということで懐かしのバナナリーフにフィッシュカリー!
ウマーーーー!!
スプーン出してくれましたがそんなのいりません。笑
あっという間に完食です。
話を聞くと石油関連の事業で出稼ぎ労働者が多いサウジアラビア。
インド人,パキスタン人,フィリピン人がかなり多いらしく
インド人の中でも60%がケーララ州出身なんだとか。
そんな話を聞きながら彼の家に荷物を置かせてもらい
この日は金曜でちょうど仕事が休みという彼の車で出かけることに。
向かったのはithra(イトラ)という国際文化センター。
ここでは定期的に世界各国の文化交流が行われていて今はベトナムのイベント期間。
ベトナムらしい装飾や
観光プロモーションビデオが流れていたり
屋外では屋台やステージイベントもやっていて賑やか。
しかもアラブ系の人ばかりでなく欧米やアフリカ系の人たちも来ていて国際色豊かです。
中でもアジア系の顔立ちの人を見かけるとなんだかホッとします。
その近くには1960年代から始まったサウジアラビアを代表する石油関連のプロジェクトやエネルギー資源について学べる博物館があって無料で見学できます。
ダヴードは何度もゲストを連れてきているらしくもはや博物館の職員じゃないのかというくらい手慣れた感じで案内してくれます。
ダヴードはさっきの文化センター内にある図書館で分厚いサウジの歴史書を何回も通い詰めて読み進めているらしく
話を聞いてると既にかなりの知識量。
彼は知的好奇心と行動力旺盛で
出稼ぎ労働者というと日雇いの体力勝負な仕事をしているようなイメージですが
彼は完全に大手企業の海外部門で働くエリートといった感じ。
そういえばケーララ州の教育水準はインドで一番高いということを思い出しました。
ベトナムイベントのプログラムでfather and sonといあベトナム映画が上陸されていたので見ることに。
『田舎に暮らす貧しい漁師の父と都会に憧れを抱く息子。
息子が病気になったことで都会の病院へ行くも厳しい現実を突きつけられる・・・』
という村の暮らしや貧富の差,都市部と農村部の格差など
ベトナム社会の実態が見えてくるような映画で
最後はここで終わり?という感じで切なかったです。。
日が暮れると文化センターの建物がベトナム仕様にライトアップされて
屋外のステージや屋台も良い雰囲気。
それからホバールで地元の人たちが集まる海岸沿いのコルニシェというスポットへ。
ここは海沿いに長い遊歩道や公園,カフェや出店が並ぶ市民の憩いの場。
夜8時を回っていますがたくさんの人がピクニックをしたり散歩したりして賑やか。
僕たちもカフェでコーヒーを飲みながらひと休み。
サウジアラビアといえば近年までほぼ鎖国状態にあり厳しいイスラム戒律で知られている国。
ダヴードによるとそんなサウジも3年前から王子が方針転換して大きく変わったんだとか。
今日行ったベトナムのイベントのように
外国の文化を取り入れたイベントや屋外での音楽イベントなどはかつては絶対に許されなかったらしく
今いるカフェの店員は普通に女性ですが
かつては女性が接客業をするのは禁止。
カフェの席もすぐ横のテーブルには女性が座っていますが
かつては男女は完全に仕切りのある別室。
そもそも気軽に女性に話しかけたり話しかけられたりするのはタブーたったし
まだまだ目以外を隠した従来の黒ずくめスタイルの女性も多いけど
ダヴードの見立てではあと1年経てばもっとオープンになるだろうということ。
やはり指導者によって国というのは大きく変わっていきますね。
まさにその変革の波の真っ只中にあるサウジアラビア。
今来れて良かったかもしれません。
その後
ダヴードの家に戻ると夜食にツナをマサラで味付けしたペーストを作ってくれました。
もうー!何から何までありがとう!!
やっぱり現地に住んでいる人の話を聞くとその国のことがより深く知られておもしろい。