みずのが世界の片隅で

2019年5月21日から世界一周。できるだけ陸路で。高校の地図帳持って旅してます。

【イスラエル・エルサレム①】ユダヤ・キリスト・イスラーム。世界有数の宗教の聖地を歩く。2020.2.18

無事ヨルダンからエルサレムに辿り着いたので昼からまち歩き。

 

 

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宿がある新市街は

オープンカフェやレストランがあるホコテン通りや

 

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石畳の上をトラムが走っていたり

 

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歩いている人の身なりもオシャレでさながらヨーロッパの街並み。

 

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そんな新市街を抜けて行くと

壁に囲まれた旧市街が見えてきます。

 

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西に位置するジェッファ門

 

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中に入ると迷路のように入り組んだ路地で

すごい人人人!!

特に団体ツアー客がかなり目立ちます。

 

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ここエルサレムユダヤ教キリスト教イスラム教、3つの宗教の聖地なわけで、全世界の信者の数を考えれば毎日これだけの人が訪れるのも納得。

 

そんな旧市街は大きく

クリスチャン地区

ユダヤ人地区

ムスリム地区

アルメニア人地区に分かれていて

 

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最初に来たのはクリスチャン地区にある

聖墳墓教会

世界的有名人イエス・キリストのお墓がある教会です。

 

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中に入ると吹き抜けの空間がお出迎え

 

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お墓があるというだけあってイエスの「死」に関するものを多く見ることができます。

 

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「香油が注がれた石」

十字架から降ろされたイエスの遺体に香油がかけられた場所

 

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今は平たい石とその上にランプか吊り下げられています。

キリストゆかりの場所に少しでも近づこうとたくさんの人が集まっています。

 

そして奥に進むと…

 

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エスのお墓!!!!

 

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世界中に広まった代表的宗教の祖のお墓。

各地で宗教に関するスポットを見てきた自分としては

ここから始まったんだと思うとそれだけでロマン感じます。

 

この教会はキリスト教の様々な宗派によって分割管理されているんですが

このエスの墓だけは共同管理になっているそう。

それだけ重みがある場所なんですね。

 

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お墓の向かい側には殉教聖堂という聖堂があります。

 

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壁や天井にもイエスにまつわる絵画がくっきり。

 

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入口に戻って右手の急な階段を登ると壁や天井にびっしりとモザイク画が。

 

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そしてその奥に行列が出来ていたこのスポット。

ここはエスの十字架が建てられた場所。

 

さすが最大の聖地。

エスの最期にまつわる物語が読み取れるスポットがたくさんあります。

 

少しでもイエスゆかりのスポットに近づきたい,触れたいと大勢の人たちが列をなしているのが印象的でした。



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次に向かったのはユダヤ人地区

 

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ユダヤ人は頭にキッパーという丸い小さな帽子を被っていてそこら中で売っています。

 

ユダヤ人地区を東に進んでいくと見えてくるのが

 

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ユダヤ教徒にとっての聖地嘆きの壁

そしてその上に立つイスラム教の聖地岩のドームがある広場

 

この嘆きの壁ユダヤ教徒にとって非常に重要な聖地。

ぜひとも近くで見たいところなんですが

 

壁まで行くにはキッパーを被らなければいけません。

 

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ということでレンタルキッパーを。

ピン止めしている人もたくさんいますが意外とピンがなくても落ちないから不思議。。

日本人の中にはこれが嫌で壁の近くには行かなかったという人も。

まぁ,気持ちは分からないでもないです。

 

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壁に向かって熱心に祈る信徒。

 

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教典を広げ唱える人も。

 

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壁のすぐそばにある建物(洞窟?)の中でも同じように祈りが。

 

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ユダヤ教の聖地というのは世界広しといえどもそうそうなく

「教会やモスクで祈る」

というのはあっても

「壁に向かって祈る」

というのはなかなか他の宗教には見られないこと。

 

そこにはユダヤ人が歩んできた悲しい歴史があります。

 

この壁の奥に建っている岩のドームがある場所は「神殿の丘」と呼ばれ

かつてはユダヤ教の神殿が建っていました。

ところが西暦70年にローマ軍によって破壊されてしまいます。

その時に唯一残ったのが神殿を囲んでいた西側の外壁部分。

その後,ユダヤ人はエルサレムから追い出され

年に一度許可された時に訪れてはいつか帰郷できることを願って壁に向かって祈りました。

 

時は流れて1948年

郷の地にユダヤ人国家イスラエルを建国することが出来ましたが

エルサレム旧市街はヨルダン管理下に置かれ

今度は壁に近づくことすら出来ない状況が続きます。

 

そして1967年の第三次中東戦争以降にようやく自由に祈ることが出来るようになり

約1900年ぶりの悲願が達成されました。

 

という

ここまででも中々のストーリーなんですが

ここからは個人的推察で

ユダヤ人の本当の悲願は「再びここに神殿を建てること」じゃないかと思います。

 

エルサレム旧市街は現在イスラエルが占領していてエルサレムを「首都」であると公言していますが

国際的には3つの宗教の聖地であるエルサレム旧市街はその複雑な背景から

イスラエルはもとより「どこの国の土地でもない」というのが世界の共通認識。 

なので各国の大使館は地中海沿いの都市テルアビブにあります。

 

そういう実態を知ると

先日アメリカのトランプ大統領が大使館をエルサレムに移すと発言したのが騒ぎになる理由もわかります。

 

故郷を追われ散り散りになったユダヤ人は迫害や虐殺を受けながらも

持ち前の知性を生かして金融に勝機を見出して地位を高め

まわりの国を味方に付けてユダヤ人国家を建国し,聖地を奪還しながらも

再び神殿を建てたいはずの場所にあるイスラム教の「岩のドーム」には触れない。

 

ここに3つの宗教の聖地であるエルサレムの複雑な宗教バランスを感じられます。

 

 

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ユダヤ教徒が自由に祈ることができるようになった今,壁は「西の壁」と呼ばれるらしいですが

彼らの祈る姿を見ていると「嘆き」の歴史は続いているんじゃないかと思ってしまいます。



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次はイスラム教の聖地・岩のドームへ!

と向かいましたが

ムスリムしか入れない」

と門の前で止められました。

ムスリム以外が敷地に入れる曜日や時間はかなり限定されているらしいので仕方なし。。

 

ということでイスラーム地区を歩くことに。

 

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整然とした印象だったユダヤ人地区に比べてガヤガヤした雑多な雰囲気。

 

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路上市のようになっているところもあって

なんとなくアジアな雰囲気も感じます。

 

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土産物屋もお馴染み魔除けとかイスラムらしい品揃え。

 

これにキリスト地区,さらにはアルメニア人地区も加わる旧市街は

ひとつひとつのスポットの意義や重みもあって

圧倒的なインパクトがありました。



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あっという間に日が暮れたので宿に戻ることにして帰り際に夕食。

 

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ジャフヌンというイエメンでよく食べられているという料理を。

25シュケル(800円)

 

肉,野菜がたっぷり詰まったケバブのような一品で

ワンロールでもなかなか腹持ちが良くて満足でした。

 

  

明日はエルサレムから足を伸ばして

度々歴史の舞台に登場するパレスチナへ!