みずのが世界の片隅で

2019年5月21日から世界一周。できるだけ陸路で。高校の地図帳持って旅してます。

【イスラエル・エルサレム②】忘れてはならないユダヤの歴史。虐殺博物館へ。 2020.2.20

エルサレム3日目。

 

今日はユダヤ人虐殺博物館へ行きます。

 

聖地訪問でもユダヤ人の苦難の歴史を知ることは出来ますが

やはりナチスドイツによるユダヤ人大虐殺は避けては通れません。

 

 

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虐殺博物館は新市街の西にあって中心部からは離れていますが東西を走るトラム1本で行けます。

料金は5.9シュケル(190円)

 

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終点の駅を降り歩いて10分くらい歩きます。

 

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ここが正面入口。

 

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中はいくつかのパートに分かれていて

 

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順路通りに進んでいくと

 

ユダヤ人が各国で平和に暮らしていた時代

ナチの台頭

じわじわとユダヤ人に対する風当たりが強くなる

迫害,そして大虐殺

 

という歴史の流れが時代背景や各国指導者の思惑,民衆の心理を捉えながら丁寧に説明されています。

 

後半は当時のユダヤ人の日記や手紙も紹介されていて

 

収容所の先の見えない辛い生活の中で希望を見出そうとする意志

死期を悟って我が子だけでも助かってほしいと願う母親の思い

どこに行っても迫害されどうしたら良いのか分からないという悲痛な叫び

 

どれも当時の様子を思い起こさせるには十分過ぎるほどリアルに迫ってくるものがありました。

 

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最後の部屋には一面に虐殺の犠牲となったユダヤの人々の写真と名前が。

 

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かなり胸が締め付けられました。。

 

これをもう終わったこと

過去の史実として済ませるのは簡単かもしれませんが

 

最近の中国のウイグル族に対する政策のように

現代でもホロコーストは無くなったわけじゃなく

こういう歴史から学ばなければ今後も起こりうること。

 

改めてこの博物館の意義は大きいと思いました。

 

それにしてもユダヤ人のこの博物館への力の入れ様は凄かった。。

 

 

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それから新市街にある地元民や観光客で賑わうマハネー・イェフダー市場へ。

 

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色鮮やかで目を引くビジュアルのものが多いです。

 

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そして市場の雰囲気もさることながら

 

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ただ買い物したり立ってるだけなのに画になる。

やっぱファッションか。

 

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同じ通りにバーもあったり

日本の地元に欲しい感じの市場。

 

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日が暮れるまでもう少し時間があるので

まだ行けていなかったスポット

旧市街の南にあるシオンの丘へ。

 

 

ここにはイエスが処刑される前夜に弟子たちを集めて食事をした

あのレオナルド・ダ・ヴィンチの絵画で有名な「最後の晩餐」の部屋があるのです!

 

そういう宗教的に重要な事があった場所が普通にまちの中に存在しているのがエルサレムという土地の凄さ。

 

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さっそく中に入ってみると・・

 

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今は何もない殺風景な部屋。

 

たしかに遥か昔の出来事。

当時の晩餐のセットがそのまま残っているわけもなくこの状態の方が真実味はあります。

 

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面白かったのは

ここは当然キリスト教に深く関連する場所なわけですが

部屋の造りは完全にイスラム教のモスク。

 

今でこそ完全に別の宗教として広まっていますが

実は元を辿れば重なる部分も多い2宗教。

その原点を知ることができるこの土地だからこその景色とも言えます。

 

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そのすぐそばには

ユダヤ人の先祖とされるダビデ王の墓があり

 

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墓の前室ではユダヤ教徒が熱心に祈りを捧げています。

 

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奥に進んでここがダビデ王の墓。

写真では見えませんが壁の下の方にお墓があります。

 

嘆きの壁もそうでしたが

こういう場所を訪れると

ユダヤ教徒にとってエルサレムの地がどれほど重要か

ユダヤ人としては何としてもエルサレム

そしてイスラエルを守り続けて行かなければいけないからこそ

パレスチナや周辺のアラブ諸国に対して敏感になっていくのも理解できる部分があります。

 

パレスチナ問題を取っても

罪なき人が犠牲になるような不当な支配や戦闘には当然賛同できないけれど

事はそんなに単純ではないし

イスラエル政府や軍が行っている事実だけを取り上げて悪者のように仕立て上げるのは違うなと。

 

この辺りは本当に難しい。

難しすぎる。。

 

 

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中々考えさせられることの多かったエルサレム

本当は1ヶ月でも居たいくらいですが

この後の旅程,そして滞在コストを考え先に進むことにします。

 

実はこの数日後に新型コロナウイルスの影響で日本人はイスラエルへの入国が禁止されます。

 

ギリギリのタイミングでしたが

本当に来れて良かった。

 

短い滞在だったけど,濃厚な時間でした。