【エチオピア・ダナキル】世界一過酷?な砂漠ツアーへ 2020.3.15~17
2泊3日で「世界一過酷」と言われているダナキルツアーへ。
ダナキルツアーの大きな見どころはダロル火山とエルタ・アレ火山
それに加えて近くの塩湖も見に行ける,という感じ。
ダロルとエルタ・アレのどちらを先に行くかはその時の旅行会社のアレンジ次第。
そして地図に示したとおり
ダロルとエルタ・アレは直線でアクセスができないので
通った道を戻って大回りしないといけない。
そのためツアーの多くの時間は移動になります。
【1日目】
10:00
スタートは割とゆったりETTオフィス集合。
ランクル数台に分かれて乗り込み出発です。
ダナキルを目掛けて弾丸旅行に来たという日本人のイッセイさんとたった2人で1台のランクルをシェア。
エチオピアに入って
いや,この旅を通じて一番快適な移動かもしれません。笑
今日は移動がメインで
メインの見どころのひとつ,ダロル火山の近くのキャンプ地へ向かいます。
序盤は海抜2000mを超える高地を進んでいきます。
渓谷にかかる吊り橋や
牛飼い?羊飼い?
家畜を歩かせる人たち
この辺りは高地ということもあって本当は見晴らしが良いらしいんですが
エジプトから砂嵐が来ているらしく全く景色が見えず。
途中でランチ休憩。
シンプルなパスタ。
相変わらず麺はソーメンでした。笑
ダナキルというのは砂漠or窪地の名称で
一般的に地方の名前としてはアファールと呼ばれていて
この辺りの人たちは腰にロングスカートのような布を巻いています。
多民族国家は地域色豊かで面白いですね。
ここでパーミッションの手続きをするため長めの休憩を取って出発。
徐々に景色が荒涼な岩山へと変わって行きます。
そして高度が下がっていき
気付けば海抜-100m!
かつては紅海の一部だったという道中には
海だったことが分かる化石の地層が見られます。
今日のキャンプ地。
既にダナキル窪地に入っていますが
木を組んだ簡素な造りですがちゃんと家があって人が暮らしています。
そして日が暮れる前に少し進んだところにあるカルム塩湖へ。
かつて1つだった紅海は海底の隆起によって今の紅海とダナキル窪地に分かれ
周囲を山に囲まれたダナキル側は塩湖になりました。
しかし流れ込む水がなく極度に高温で乾燥した気候のダナキル窪地は大半が干上がり
今ではこんな塩の大地に。
とはいえ水が全くないわけではなく
こんな天然プールになっているところも!
欧米人は写真も撮らず即効水着になって泳ぎます。笑
欧米人の旅スタイルって本当に体験型。
「何を見るか」ではなく「何をするか」に価値を見出してる。
カラカラの大地ばかりじゃなくて
鏡張り!とは行かないですが
薄く水が張っているところもありました。
でさっき書いたこの塩湖の成り立ちは
白ワインを飲みながらガイドのフィシュに教えてもらったお話。笑
全く白くない白ワインですが味はしっかりワインでなかなかいけました。
それからキャンプ地へ戻って夕飯。
焼き飯に煮込みチキン,サラダ,スープとシンプルなメニューでしたが味は抜群。
本日の寝床はこの青空ベッド。
え?野ざらし?
と一瞬思ったけど
マットレスもブランケットもあって
暑くも寒くもなく蚊もいないので快適!
20時には床に入り爆睡でした
【2日目】
5:00 起床
起きたら即朝食です。
なぜこんなに早いのか?
というと
今日行く見どころの一つ,ダロル火山は観光客も多く日中は混雑するので
朝誰も来ていない時間に行ってしまおう!
というガイドのフィシュの作戦。
てことで6時には出発して
30分ほどでダロル火山に到着。
さっそく山に登ります。
ガイドに付いて進みます。
山と言ってもそんなに高低差のない平たい山。
登っていくとどんどん景色がカラフルに。
硫黄の臭いが立ち込めて
そこかしこでボコボコッと音が聞こえて
まるで卵を焼いているよう。
硫黄以外にも強酸性や塩分を含んだ液体が常に噴出しています。
ダロル火山は海抜-45~50mにあって「陸地にある世界一低い噴火口」なんだとか。
本当に地球上でここしかない不思議な場所です。
見れば見るほど面白い。
なにこの色!!
とても地球上とは思えない景色。
別の惑星に来たみたいです。。
銃持った護衛の兄ちゃん
すんごい離れたところ歩いてるんですけど。
いいんですかね。笑
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それから昨日訪れたカルム塩湖のほとりに戻って塩の採掘現場に。
木の棒を使って地面(湖面?)を掘り起こし石で削って塩を取っていく
超アナログな作業が延々と続けられています。
そして採れた塩はラクダに積んで運びます。
昨日塩湖のほとりで出会ったラクダ使い。
こんな感じで大きな町まで塩を運んでいるそうです。
いや,車乗り入れできるんだったらトラックで運んだらええやん!
事はそんなに単純じゃないそうです。
緑があって水資源も豊富な南部と違って
乾燥した厳しい環境の北部エチオピア。
特にアファール地方ではその環境が故に自立した産業がなく
9割方を政府の援助に頼っているそうです。
そこで政府はアファールの産業政策の一環として
・塩の採掘に関してはアファール人しか従事できない。
・トラックや重機の乗り入れは不可。採掘した塩はラクダで運搬する。
などルールを決めて
アファールの産業として自立させようとしているそうです。
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ここからはもう一つのメインの見どころ,エルタ・アレ火山に向けて移動。
直線距離なら80kmですが砂地で車は通れないので
大回りして350km・約7時間の道のり。
ひたすら山道を進みます。
今日のランチはマカロニパスタ。
やはりこの国ではパスタはかなりポピュラーな料理。
エチオピア産ふにゃふにゃソーメンよりはマカロニの方が良かったです。笑
途中のランチや休憩で寄るまちは絵に描いたような田舎町。
そしてこんな荒野に似つかわしい綺麗に舗装された道路。
グーグルマップにも載ってないような道路ですが
これは全て中国の支援によって敷設されたもの。
ここに限らずエチオピア国内の道路,ビル,鉄道など近代的なインフラは中国資本が絡んでいるそうです。
エルタ・アレ火山に向かう凸凹のオフロードも
中国資本によってコンクリート舗装に取って変わろうとしていました。
と,これだけ中国が支援しているにも関わらず
エチオピア人の対中感情は異常に悪い。
地元民に聞くと
中国製のものはすぐ壊れるから嫌い!
というのが一番多い理由。
まぁ日用品とかはなけなしのお金を出して買ったものがすぐダメになると困る,というのは分かるけど
インフラもそうなのか?
まだまだ闇は深そうな気がする。。
そんなことを考えてるうちに日は暮れ
19:00
エルタ・アレ火山 ベースキャンプ到着
まずは夕飯を。
今日はカレー風味のスープと
ソーメンパスタ。笑
今夜はこれから
山頂にアタック
↓
火口を見て近くの岩場で仮眠
↓
早朝サンライズ目掛けて再度山頂に再アタック
というスケジュール。
持っていくものは
・配給される水と山頂で寝るときのシーツ
・火口からのガスや煙を防ぐためのスカーフ
・着替えやカメラなど個人で必要だと思うもの。
20:30 ベースキャンプ出発
登山道は割と地ならしされていて歩きやすく
サクサク進めます。
終盤は岩場になりますがそこまできつくはありません。
山頂まで登ると火口へと下りて行きます。
そして
22:00 火口到着
ここからなんとグツグツ煮えたぎるマグマが見える!!!
マグマが・・・
見える?
なんと今は火山活動がかなり落ち着いているようで
ロウソクのような小さな炎しか見えませんでした。笑
その後岩場にマットレスを敷いて仮眠。
火口付近は風があってガスもきつかったですが岩場は穏やかでぐっすり寝られました。
【3日目】
5:00 起床
起きたら即荷物をまとめて山頂へアタック!
眠い!笑
幸い距離はないのですぐ到着
明るくなり火口全体が見渡せるように。
昨日見えたロウソクはあれか。
肝心のサンライズは火口の中にある小高い岩山がベストスポットだそう。
さて,綺麗なサンライズを拝めるか…!!
綺麗な
サンラ
あ,もうあんなところに。笑
ツアー始まってからずっと砂嵐続きだし
こればかりは仕方ないですね。
それでも
夜間に火山登頂&山頂で野宿
朝から火口アタック
貴重な体験になりました!
それから各自下山
夜は見えなかったエルタ・アレの山肌。
帰りは1時間くらいでサクッと下りて来れました。
下りたら朝食を食べて出発。
エルタ・アレの近くにあるアフレラ塩湖という湖に寄って湖水浴!
死海ほどではないですが少し浮きやすいです。
ここのポイントはなんといってもすぐそばに湧いていた温泉!!
塩水でベタついた体も最後にアツアツのお湯で流してサッパリ出来ます。
最後のランチを済ませてメケレへ。
ドライバーがやけに帰りの時間を気にしてぶっ飛ばし
16時半にメケレのETTオフィス到着!
「世界一過酷なツアー」と言われるダナキルツアー。
毎日シャワー浴びたい!
とか
ちゃんとしたベッドで寝たい!
て人はしんどいかも知れないけど
長時間の移動中は休憩みたいなものだし
きついと言われている2泊3日でも行程には余裕がありました。
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この日はメケレで一泊。
近くのLK pensionという宿へ。
シングル300ブル(960円)でホットシャワー付き。
屋上に洗濯物干せるのがありがたい。
wifiはあるけど全然入りません。
それからツアーで一緒だったイッセイさんと夕食。
思いっきり写真に出ていた鳥の煮込み?とインジェラの盛り合わせプレートを。
インジェラはほぼ1種類しか食べてなかったので
色んな味が楽しめる盛り合わせは◎
鳥の煮込み?は写真とだいぶかけ離れたインドカレーみたいな見た目。
パンに付けて食べます。
カレーぽいですが思いのほか辛くない。
そしてここはなんと
生ビールが飲めます!
アディスアベバのSt.Georgeというブランド。
結構コクがあってスッキリした味が多いエチオピアビールの中では変わり種かも。
1人では多すぎるエチオピア料理も2人でシェアするとちょうど良く完食。
1人90ブル(290円)とコスパも◎でした。
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ダナキル弾丸旅のイセイさんはこれから日本へ帰国と言うことでお別れ。
コロナが猛威を振るいエチオピアでも日本人が初感染者になる最悪な流れになりましたが
どうか日本までお気をつけて!
3日間ありがとうございました!
明日はETTにサービスで送迎を付けてもらった次の目的地・ラリベラへ!