みずのが世界の片隅で

2019年5月21日から世界一周。できるだけ陸路で。高校の地図帳持って旅してます。

【トルクメニスタン・ダルヴァザ】極寒の夜間トレッキングで地獄の門へ! 2019.11.25

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翌2:10

イチョゴズ駅到着!

 

到着の30分前に目を覚ますと一つ前の駅で行き違いの時間調整をしていました。

ラクム砂漠に入ってから各駅停車ではなかったので次のイチョゴズ駅で停まるのか

そして途中の駅では停車してもドアの鍵が開かず下りられない駅もあったのでそこも不安でしたが

 

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無事に駅に停車し車掌が鍵を開けてくれて下車できました。

他に下りる人は見当たりません。笑

 

さすが砂漠のど真ん中。グッと冷え込んでます。気温は何度なんだろう。

まぁこういうときは数字を見たら余計寒くなりそうなんで見ない方が吉です。

 

ここから地獄の門までは徒歩で10kmほど。

 

24時間耐えることなく燃え続けるクレーターが1番迫力あるのはやはり夜

そして夜明けのマジックアワーも素晴らしい

ということでこれから歩いて夜明け前の到着を目指します。

 

ただ今は23kgの全荷物を背負った状態。

そこでメイン道路沿いにあるチャイハナで荷物を預かってもらえるという話を聞いたのでまずはチャイハナへ向かいます。

 

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まわりは真っ暗闇で音もなく

振り返ると暗闇の中に停車している電車の明かりだけが灯っていてその上には満点の星空。

空が近く,地平線のすぐそばまで星で埋めつくされています。

 

本当はゆっくり星空撮影でもしたいところなんですが

とにかく寒い。

ひたすら歩いているので体の中心部は熱を持ってるんですが手足の指先がヒリヒリする冷たさ。手袋もヒートテックの靴下も無力です。

てことで長時間カメラをいじったりできる状態じゃないので先を急ぐことに。

 

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メイン道路へ。ここまでで2km。

 

メイン道路に出ると唯一明かりが灯っている警察の詰所があります。

ここでチャイハナについて聞いてみると

「今は閉まってる」らしい。

 

このメイン道路は長距離トラックも通る幹線道路なのでサービスエリアのような感じで夜遅くまで開いてるとの情報を耳にしてましたが時刻は午前3:00前。

言われてみれば24時間営業でもない限りさすがに閉めますね。。。

チャイハナの方向を見ても明かりはありません。

 

が,ここでどこからともなくおっちゃんが現れ

付いて来いとジェスチャー

 

ん?いけるのか?この人チャイハナのオーナーかなんかかな?

 

トルクメン語で何言ってるか1ミリも分かりませんがとりあえず可能性があるなら行ってみよう。

 

おっちゃんに付いて1kmほど北に歩くと右手にチャイハナの建物を発見!

 

が,やっばり真っ暗。鍵も閉まっています。

するとおっちゃんが扉をドンドン叩いてトルクメン語で何か呼びかけます。

中に人がいるのは確かなようで誰かの名前を叫ぶおっちゃん。

おっちゃんはチャイハナの関係者じゃないようですが用があるのは間違いない。

僕も「ハロー!!」と言って一緒に扉を叩きます。笑

 

すると10分ほど粘ったところでスタッフ?の兄ちゃんが眠気まなこで起きてきて中に入れてくれました。

 

第一関門突破。

 

どうやらおっちゃんはここで朝まで寝かせて欲しかったようでさっさと小上がりへ。

 

僕は荷物を預けさせてほしい旨伝え

5ドルで預けされてもらえることに。

 

荷物を預けるだけで5ドルの出費は痛いですが

ただでさえ寒さで体力が奪われる環境。

荷物を軽くするのは重要なポイントなので必要経費として支払います。

 

時刻は3:30。

準備は整いました。

 

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ここから地獄の門まで約9kmのトレッキングです。

 

と,チャイハナを出てすぐ

 

後ろから突然大型犬が飛びついてきた!

 

うおおお!!!

 

お,終わった。。

 

こんな砂漠の真ん中で野犬に襲われて咬まれたら、、、

最悪のシナリオが頭をよぎります。

 

が,ワンコの様子がおかしい。

吠えるわけでもなく咬みつくわけでもなく

シッポを振ってまわりをウロウロ。

 

これは・・・

 

 

懐いてますね。

 

それにしても夜に出会った犬でこんなにおとなしいコは初めて。

 

落ち着いて歩き出すと彼も一緒についてきます

 

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アスファルトのメインロードから地獄の門へつながる砂漠道へ入ると地面が白くなっています。

 

今歩いている道はmapsmeにも点線で出てくる車が通る道なので地面が固められていて

砂に足を取られたりすることはそんなになく

何kmも離れているのに地獄の門の炎の明かりが見えるので大きく迷うことはありません。

 

何よりずっと付いてきてくれるワンコの存在が大きい。

 

少し先を歩いてくれたり

少し後ろから付いてきてくれたり

催して止まったときもずっと座って待っててくれて

どこかに行ってしまってもしばらくすると戻ってきてまた一緒に歩き

孤独感が強い夜のトレッキングの中で彼がいてくれるお陰で話しかけたりジャレたりしながら明るく前に進めます。

 

食べ物持ってたらあげたいんだけど持ってなくて残念に思ってると

 

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なぜか都合良く動物の骨が落ちててほっとしたり。

 

本当にこのコが居てくれるお陰で孤独感がなくなり元気をもらえました。

 

そして

 

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5:30

最後の丘を越えたところに赤い光を放つ穴を発見!

 

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近くで全景を撮るのが難しいですが

これが地獄の門です!!

 

写真では見たことあったけど実際に見ると圧巻。

 

ゴオオオオと音を立てて燃え盛る様子はまるで地獄そのもの。

 

まわりに何もない暗闇の中での景色なのでもうすごい迫力です。

 

と、しばらく眺めていると落ち着いてきて寒さが身に染みてきました。

季節的に夜明けまではまだ時間がかかりそう。

 

まわりに宿泊できるユルタもあるらしいので寒さを凌ぎたいところですが

周囲が完全な暗闇でユルタの場所を確認できない。。

 

仕方なく持ってきた寝袋にくるまって地獄の門のほとりで夜明けを待ちます。

ワンコも歩き疲れたのか丸まってお休み。

 

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7:30

空が少しずつ明るくなってきました。

 

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地獄の門と砂漠の夜明け。

言葉にできないすごい光景です。。

 

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クレーターの一中心では一番大きく強い炎が煌々と燃えています。

 

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夜明けの空を眺めるワンコ。

ここまで一緒に来てくれて本当にありがとう。

 

 

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景色に自分を入れてバシバシ撮るのはそこまで気が進まないんですが

ここは自分が来た証を残したくてセルフタイマーで撮影。

 

それにしても例によって寒い,寒すぎる。。。

 

後から聞くとこの日の気温はー15℃だったそうです。

 

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持ってきた水はカッチカチに凍っていて水も飲めず。

 

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こんな環境で仮眠取るなんて後から考えたらただのアホですね。

もう二度とこんなムチャはしないでおこう。。

 

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8:00を回ると完全に夜が明けまわりの様子が分かるように。

 

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やっぱりまわりにユルタがあったんですね。

 

さて,しっかり満喫できたので寒さで指が取れる前にチャイハナへ戻ります。

 

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ワンコは帰りも一緒。

人生の中でこんなに懐いてきたワンコは初めてです。

 

なぜならここまで書いといてなんですが

 

犬嫌いなので。

 

でもこれだけ懐いてくれて心の支えになり

ちょっとだけ綱吉の気持ちが分かった気がします。笑

 

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暗闇で分からなかったですがこんなに開けた大地を歩いてたんですね。

 

後から知ったんですがこの2〜3日前に寒波が来て夜中にがっつり雪が降ったようで地面が白く色付いています。

 

だいぶ先まで道が見えていて向こうの丘もすぐ越えられそうなんですがなかなか距離が縮まらず結構疲労感が増していきます。

 

昨夜は暗闇で先が見えないからこそ一歩一歩目の前だけを見て着実に歩けたのかもしれません。

 

そしてメインロードが見えてくるといつの間にかワンコはどこかに行ってしまい戻って来ませんでした。

地獄の門の道案内のために付いて来てくれたような,不思議なワンコでした。

 

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帰りも2時間歩き10:00にチャイハナに帰還。

 

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茶が美味すぎます。。。

 

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落ち着くと腹が減ってきたのでプロフとサラダをいただきます。

これで20マナト(120円)

 

満腹になると急激に眠気が来て

そのまま寝落ちしてしまいました。。。