みずのが世界の片隅で

2019年5月21日から世界一周。できるだけ陸路で。高校の地図帳持って旅してます。

【タジキスタン~キルギス~中国】ムルガーブ~サリタシュ~イルケシュタム国境越え 2019.9.27

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さて,タジキスタンの旅も終わりこのまま中央アジアのスタン系の国を攻めていこう


と思ってたんですが


タジキスタン入国翌朝に衝撃のメールが。


パキスタンビザ承認。

 
おいいいいいいいい!!!!

なぜもっと早くできなかったぁぁぁぁぁ!!!

飛行機使ってもたやないかぁぁぁあああ!!!

 


インド出国をあと数日遅らせていたら・・・

いやー待ちきれなかった。

 

間が悪いというかなんというか・・・

もはやネタです。苦笑

 


ただこうなるとせっかくビザが下りたのでパキスタンに行ってみたい気持ちがフツフツと。

 


で,タジキスタンを旅してる間に色々考えた結果・・・

 

やっぱりパキスタンに行く!


予定が狂うだのお金が余計にかかるだのより自分が行きたいかどうか。

行きたいなら行く!

今なら行きたいところに行きたいときに行けるんだから。


ということで

 

ルート的には逆走になりますが

タジキスタンキルギス→中国→パキスタンへと陸路で抜けていきたいと思います!

 


ただ調べていると不安要素が。

それは国境が開いている時間。


タジキスタンキルギスは問題ないんですが

キルギスー中国間のイルケシュタム国境

土日休みかつ開いている時間が10:00〜13:30,16:30〜20:00(北京時間)

 
でまた北京時間というのがやっかいでキルギス+2時間なので

キルギス側から行くと18:00がリミット。

さらに国境を越えてから中国イミグレまで100km

イミグレから最終目的地カシュガルまで80kmと一つ一つの移動にかなり時間を食います。


で,なんと今日は金曜日。

今日中に国境を越えないと3日後になってしまう。


ということでタジキスタン・ムルガーブから中国・カシュガルまで1日で2つの国境越えをすることに!


【8:00(北京時間10:00)】

ホテルにてムルガーブからキルギス・オシュまでの

シェアジープのピックアップ。

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通常の料金は200ソモニ(2200円)ですが

前日予約のホテルピックアップでかつイタリア人サイクリストの自転車があったので

1人250ソモニ(2750円)


ただし,通常のシェアジープは乗り場に行って人が集まるまで待つパターン。

2〜3時間待たさせることもあります。

今回はホテルまで来てもらう上に自分たち以外にもう1人予約の客を拾うだけでタイムロスがほぼゼロなので

今の自分にとっては多少お金を積んでもお釣りが来ます。

 

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出発して10分ほど行った道端でもう1人の乗客をピックアップ

 

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のはずが遅刻してきてここで20分のロス。


この後はひたすらパミールハイウェイを北上していきます。

道の状態はこれまでと変わらずボッコボコ。

 

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移動の際の家畜の横断は相変わらず頻出イベントです。

 

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登り坂も多く途中には4655mのこの日最高地点の峠を越え

 

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ラクル湖という大きな湖の横を走り抜け

 


【12:00(北京時間14:00)】

タジキスタン側イミグレ

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出国審査はゆるゆるでサクサクスタンプ押してくれます。

 
そしてすぐに国境を越えキルギスに入りますが

キルギス側イミグレは国境から約20km先に進んだところ。

 


【13:00(北京時間15:00)】

キルギス側イミグレ

ここもゆるゆる。

日本人はビザ不要というのもあって一瞬でノールックスタンプ。

 

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ここからさらに北上し

 


【13:50(北京時間15:50)】

キルギス・サリタシュ到着

ここでキルギス第2の都市オシュと中国国境イルケシュタムへ行く道に分かれます。


お世話になったマサオさんとイタリア人サイクリストはこのままオシュへ

 
僕は途中下車してイルケシュタムを目指します。

 

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目印はちょうど分岐の交差点に立つガソリンスタンド

 

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で,ここからイルケシュタムまではヒッチハイク

 

なかなか交通量の少ない道で若干焦っていると10分くらいして1台のセダンが。

イルケシュタム方面に行くおっちゃんで例のごとく料金交渉するも

急いでるのが伝わったのか足元見てかなり金額を釣り上げてくる。

ただ今回はのんびりしてられないので

2000キルギスソム(3000円)で乗せてもらうことに。高いー汗汗


ここでタジキスタンソモニしか持ってなかったのでガソリンスタンドで両替してもらいました。

1ソモニ=6ソム

公式レートは1ソモニ=7.2ソムなのでかなり悪い、けど仕方ない。

そういえばソモニからソムへの両替はどこがいいのか調べてませんでした。

 


【14:00(北京時間16:00)】

ヒッチハイク

イルケシュタムへ

 

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おっちゃんがセダンでかっ飛ばして快調に進みます。

目の前には見事に雪をかぶった5000m級の天山山脈


が,今はその絶景もあんまり目に入ってこない笑

 

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国境に近づくとものすごい量のトラックの行列。

 
【15:10(北京時間17:10)】

イルケシュタム・キルギス側国境

ヒッチハイクのおっちゃんとさよなら。

即イミグレに行くとここもノールックスタンプ。

キルギスは本当にゆるい。

 
で,ここからは歩いて国境を越え中国側イミグレへ。

その距離なんと7km。

シャトルバスもタクシーもなしです。

 

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生身の人が通ることを想定してないですね。

現に歩いているのは終始自分1人です。

 

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そしてここが国境!!

後からこの日のいきさつを振り返るとここの国境地点なんてほぼ記憶にないですが

写真は撮ってました笑

 
中国側に入り坂道を登るとパスポートチェック(イミグレではない)

 
でここで職員が

たまたま順番で前にいたトラックの運ちゃんにこのジャパニーズを車に乗せるよう指示。

 
運ちゃんもめんどくさそうながら来いとジェスチャー

 
ラッキー!

ここからさらに3km以上歩くのは正直きつい。

 

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でトラックに距離を稼いでもらい

 

【16:00(北京時間18:00)】

中国側イミグレ

(正確には荷物検査とイミグレに行くための許可を出すところ)

この施設もiPhoneで遠目に写真撮ってたんですがこの後の荷物検査で見事に削除されてました。笑


この荷物検査

バックパックの中身を全部出してチェックされ

カメラやPCも中のデータ(写真)を確認されます。

 

中国的にNGと判断された写真はその場で断りなしに削除されます。

 

ただ,その写真消すならこっちも消さないとダメだろっていうのが残ってたり

担当者のサジ加減なのでイマイチ判断基準が分からない部分もあります。

 
最初に担当した審査官は割と緩くて

口頭でこれはこういうもので…と説明していると

もう良いよ良いよと適当なところでやめてくれましたが

iPhoneの写真をチェックする審査官は細かくて

30分くらいずーっと写真をチェックしてて結果何枚か消されてました。

適当にまとめて消すんじゃなくて1枚1枚判断してる感じで性格が出るなぁと感心。。

 


【17:00(北京時間19:00)】

中国側イミグレに向け出発

この施設から100km離れた中国側イミグレまでは所定の乗合タクシーでしか移動が許されていません。

 
ちなみに料金は100元or1000キルギスソム(1500円)

 


実は日本を出る前に開いてもらった壮行会で外貨の餞別として100元ちょっといただいてました。

ただそれはこの後の移動にもとっておきたい。

ということでソムで支払い。

 


この時は同じタイミングでイミグレに行くのが

中国人のおじさん,キルギス人のおばちゃん,自分の3人居てみんな揃って出発。

 
が出発して早々隣の建物で夕飯。

 
何のん気にやってんの!爆

イミグレ閉まっちゃうよ?

でもドライバー含めみんなのんびり。

イミグレて24時間対応してるのか?

 
どっちにしても元をあまり使いたくないので店に入らないでいると

キルギス人女性に

「私が出してあげるから座って!食べなさい!」

と声をかけていただき

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ラグマンをご馳走になりました。

 
実は今日朝飯以降何も食べてなかったのでめちゃめちゃ腹減ってたんです。

ありがとうございます(感涙)

 


【17:30(北京時間19:30)】

中国側イミグレへ向け再出発

ここは道も車もクオリティ高かったので爆睡。

 


【19:00(北京時間21:00)】

ウルグチャット・中国側イミグレ到着

イミグレの入口は案の定門が閉じていて真っ暗だったけど

運転手が警備員に話をつけて入れてもらう。

 
ここでイミグレのカウンターに行く前に入国審査官と質疑のやりとり。

 
審査官は英語がほとんどできないので翻訳機を通じて会話。

この翻訳機、割と精度が良い。

 
審:中国に来るのは初めてですか?

み:初めてです。

 

と答えてたら

何年か前にインドへのトランジットで一瞬北京空港で入国したのを忘れてて指摘される。


審:何のために来ましたか?どこへ行きますか?

み:旅行していてパキスタンへ抜けるために中国へ来ました。カシュガルを通ってタシュクルガン(パキスタン国境の町)へ行きます。

 

審:わかりました。他の町へ行ったら中国の法律に基づいてあなたを処分します。

み:(ひー!きびしー!)

 
審:仕事は何をしていますか?

み:公務員をしていましたがこの春に辞めて旅に出ました。


審:日本の公務員は福利厚生がしっかりしていて辞めるのは惜しくなかったですか?

み:それよりもやりたいことがありました。 


審:分かりました。色んな国を見てみたかったんですね。

(なぜかここはすごい察してくれた笑)

 

審:(写真について)なぜいくつもフォルダを分けているんですか?何を基準に分けているんですか?

み:後から見やすいように各国,各都市ごとに分けて整理しています。

 
などなど他にも何点か聞かれ結局1時間くらいかかる。

 

ただ,審査官は職務を全うしているのであって

困らせてやろうとか入国させてやらないとかそういう嫌がらせの様な感じではなく

むしろちゃんと入国させようとしているのが伝わってきました。

 

ただやっぱり細かい・・・

 


【20:00(北京時間22:00)】

ウルグチャット・中国側イミグレ通過

乗ってきた乗合タクシーに再び乗り込みウルグチャットの町へ出るもすぐに他の2人は降りていき

残った自分は

カシュガルに行きたい」

とドライバーに言うと

「この車はここまでだ。今日はもうカシュガルへ行く交通手段はない」

と言われ道端で降ろされます。

 
暗い夜道に放り出されてやばい!

となるところですが

中国の場合,外国人をひとり歩きさせられないのか

そこら中にいる公安(警察)がすぐに寄ってきて警官に囲まれます。

 
で公安に事情を説明すると

カシュガルに行く車を手配する」

とのこと。


その前に

「ウルグチャットに外国人が泊まれるホテルはないか?」

とも聞いてみたけど取り合ってくれなかった。

 
で見つけてくれたタクシーは300元(4500円)するという。

めっちゃ高いしそもそも元を手に入れられてないので餞別の100元しかない。

 

財布を見せながらこれだけしかないと言ってると

警官が流しのタクシーを捕まえて100元(1500円)でカシュガルまで行くよう話を付けてくれました。

この警官たちは全然高圧的じゃなくてむしろ同情してくれてる感じ。

タクシーが見つかると良かったなと笑顔で送り出してくれる警官も。


悪名高い中国の公安だけど

政府の方針で厳しくせざるを得ないのであって

実際に対峙するとごく普通の人たちだなぁという印象でした。

 


【21:00(北京時間23:00)】

カシュガルへ向けてタクシー出発

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途中,3か所検問があり荷物検査はなかったけど

パスポートチェックと何かのシステムに情報を入力するのに時間を取られる。

 

近くの公安の間で自分の情報が即座に共有されてるのか

検問に着いた途端に

パキスタンに行くんだって?」

と警官に話しかけられたり。

 
この頃には疲れ果てていてタクシーの中でも時々意識が飛んでて

そんな中での度々の検問はつらかった。。


【23:30(北京時間1:30)】

カシュガル中心部に到着

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中国では外国人が宿泊できるホテルは限られていて

カシュガルも例外ではなく

事前に目星を付けておいた外国人が泊まれるユースホステル2軒を当たります。

 

 

オールドタウンユースホステルという宿は

他の旅人のブログでは外国人OKだったんですが

現在は外国人NGになっていて断られ

 

もう1軒のパミールユースホステルは満室だと断られる。


なんとー

事前に予約しておけば良かった・・・


このとき時刻はちょうど午前0時(北京時間で午前2時)

 
もう心身共に限界を迎えていたので

 

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パミールユースホステルの階段の踊り場が本日の寝床になりました。笑

 

今回無理したけどやっぱり国境越えは時間に余裕を持つべきで

特にここは中国側の審査と移動に時間がかかるので

キルギスから行く場合,サリタシュかイルケシュタムで1泊して

翌朝国境へ向かうのが良さそうです。