【エチオピア・ゴンダール】かつての首都でローカルに触れた1日。 2020.3.11
今日はゴンダールの街を歩きます。
ゴンダールはアムハラ州の州都でかつてエチオピア帝国の首都だった都。
当時の王が建てたという王宮や城門が今も残っているエチオピアの中でも特徴的なまちです。
かつての王宮周辺。
しっかり城壁も残っています。
これまで長らくイスラム教国から一変。
しかもエチオピア正教という独自の宗派があります。
写真は正教の教会。
年齢や性別問わず
1枚の大きな布を羽織り,杖を持っている人が多いのも特徴的。
別の教会の入口。
巨大な十字架とかキリスト教の他の宗派でも見られる象徴的なものも。
この教会からはさっき歩いてきた城壁に囲まれたかつての王宮
ファシル・ゲビ王宮を臨むことが出来ます。
パッと見ここがアフリカとは到底思えない景色。
調べてみるとイスラーム,インド,バロック建築の影響を受けた独自の「ゴンダール様式」と呼ばれる建築らしい。
一口にアフリカと言っても陸続きの巨大な大陸。
地域ごとに民族,歴史,文化も様々でこれからも色んなことに驚かされるんだろうなーとワクワクします。
ミミズが這うアラビア文字から変わったと思ったらこれまた難解な文字。
これはゲエズ文字というエチオピアやエリトリア辺りの諸言語に使われる文字らしい。
アフリカには文字を持たない民族もいる中で紀元前から存在していたという歴史ある文字。
正教会の上に乗せる十字架の装飾。
八角形も見られるのは教会の建物の設計にも共通しているような気がする。
州都とはいえ道を歩いていると動物によく出会います。
ロバも健在
ヤギ使いは若い人も多い。
少しまちの外れに。
未舗装の山道に入ります。
こんな昔話に出て来そうな住居があるエリアも見つけましたが
人の気配はなくて見世物のような雰囲気。
こっちの家々は現役で人が暮らしています。
そして
ふらっと歩いていると一人のお父さんが家に招いてくれました。
こちらが招いてくれたお父さん
「とりあえず座りなさい」
と促されたのが
あれ?これって・・・
ナニカの皮。丸ごと剥いでる!
壁には全てお父さんの手作りだという笠がずらり。
そしてなんとラ!ンチをいただけることに!
今日のメニューは・・・
はい来ました。
インジェラ!!!
今日の具はシュロというスパイスが効いた豆のスープ。
国民食って行ってもそんなに毎日毎食は食べないよねっていう感じだと思うんですけど
とかそういうレベルらしいんです。
日本だったら白飯と味噌汁?
でも毎朝食べるっていう人も毎食は食べないですよね。
昼も夜も白飯と味噌汁って人はさすがにいないですよね。
これぞ本物の国民食。
ありがたくいただきます。
ここであることに気付く。
手前がみずの,奥がお父さんのケータイ。
時間が違う!
正確には6時間の時差があります。
これ,みずのが時間合わせるのミスっているわけじゃなくて
エチオピアにはインターナショナルタイムとは別に独自の標準時があるらしい。
国際時間では1日の始まりが真夜中(12時)であるのに対して
エチオピアは夜明け(6時)スタート。
そこから夕暮れまでの12時間を1サイクル,夕暮れから夜明けまでの12時間を1サイクルの24時間制。
そしてこれだけグローバル化が進んでいる世界の中で
この標準時はまだ日常的に使われているというのが驚き。
一度も他国の植民地になったことがない「アフリカ最古の独立国」の個性的な文化,面白いなぁ。
と,頭の中でどーたらこーたら言ってたら
「飲みなさい」
と不意打ち。
これ,ヤギのミルクだそうです。
外にこんな子居たけど違うんですね,ヤギなんですね。
まぁ田舎の村でいただくミルク,新鮮で美味しそう!
となればいいんですが
これ,とってもクサイのです。
そして全然写真にないけど
十数人の大家族がキラキラした目でこっちを見てるんです。
もうこれはね,イッキ飲みしかないですよね。
グイっと!!!
・・・
・・・
しょっぱ!!!!
何日目か分からんけどもれなく発酵してますよね!
ちょっと固形になってる部分あるよね!
・・もう腹が下らんことを祈るのみ。
もちろん大家族にはニッコリ笑顔で
「めっちゃ美味しい!!ごちそうさまでした!!」
今度はお母さんが豆を炒り出し
食後のコーヒーをご馳走してくれました!
これはやばい!!
最高!!!
と恍惚の表情を浮かべながら飲んでいると
あれ?今度はナニ??
空のカンに注ぎ込まれるオレンジの液体。
これはタラと呼ばれる地酒。
穀物の粉末を使っているらしくお父さんの家ではトウモロコシを使うことが多いらしい。
お味の方は穀物よりアルコールが先に来る感じで
そこまで濃い味でもないからグビグビいけそうだけど
すぐ酔っ払いそうなお酒でした。
たくさんご馳走になって色々教えてくれてありがとうございましたー!
ほろ酔い気分で散歩。
ゴンダールは標高2000mを超える高地に位置するまちで
山々の間にまちや集落があります。
起伏が激しいところで活躍するのが持久力があって重い荷物も運べるロバ。
日本ではポピュラーじゃないけどアジア・中東と回ってきて
ロバってめちゃくちゃ活躍している動物なんだと気づきました。
標高2000mの日中の日差しはなかなか。
まちの中心部まで歩いて戻って来るとどっと疲れたので休憩。
キリスト教がメジャーなエチオピアではビールも公然と飲むことができます。
これはDASHENというゴンダールにあるブルワリーのビール。
首都アディスアベバのブルワリーが多い中で貴重な地方産らしいです。
隣で飲んでいた青年。
英吾が出来てビールのこと,エチオピアのことを色々話してくれました。
「ビールのラベルを集めてるんだ」と言うと
お店の人がわざわざ綺麗に剥がしてくれて飲んでない銘柄のものまで。
やっぱり酒に携わる人に悪い人はいないな(偏見)
最後に宿の近くにあるデブレ教会へ。
ここもエチオピア正教会。
外の柱なんかを見ると教会というより神殿のような造りをしていておもしろい。
そして内部は宗教画で埋め尽くされています。
聖書の色んな場面が描かれています。
が,この鬼?とか中々キリスト教の登場人物?としては珍しいような。
画のテイストがマンガのようで
そして一番推されているこの方が気になってしょうがない。
教会の後ろ側。
あ,柱に人影が。
10代の若き修道女でした。
正教の勉強もしながら学校に行っているらしく
英語も習っているのか簡単な英語で話してくれます。
ここで少しだけ教えてもらったアムハラ語。
サラーム=hello
アマサクナロ=thank you
チャオ!=good bye!
「一番の親友の名前は?」
「友達はどこに住んでいるの?」
「友達は何をしているの?」
と,結構友達について聞かれることが多くて
やっぱりこの年齢だと一番身近なのは家族と友達だからかな。
西日が強くなってきました。
緑豊かで坂道が多いまち。
日本人にこの写真を見せたら何人がアフリカだと分かるだろう。
と,景色を見ながら歩いていると
この古びた小屋?から
「ヘイ!カモン!!」
と大声で手招き。英語だし。
なんだろう?と近づいてみると
酔っ払いのおっさんたちがワイワイやってる
どうやら酒場のようです。
ってあれ?
そのジャブジャブ注いでいるのは・・・・
はい,きました。
本日2回目のタラ!!
この流れだと,当然飲むしかない!!笑
カンパーイ!!!
おっさんたちはこの近くの自動車工場で働く整備士らしく
「ホンダ!」「スズキ!」「グレイト!」
と日本の自動車メーカーをベタ褒め。
ジャブジャブ飲んで大騒ぎ!!
不思議なのがお互い酔っぱらってくると
母国語(日本語,アムハラ語)でしゃべってるのになぜか盛り上がれるところ。
話分かってないんですけどね,まったく。笑
そして最後に
はい,来ました。
本日2回目のインジェラ!!!笑
本当に聞いたとおり毎食インジェラなの?
本当に?
そしておかずは昼と同じシュロでしたが
一緒に付いて来た野菜が見た目,味ともに思いっきり高菜でめちゃくちゃウマかった!
ここのタラは1杯10ブル(32円)と激安なのもあって
調子に乗って何杯も飲んでいると
おっさんから
「そろそろやめて帰った方がいいぞ」
「ホテルはどこだ?」
といわれ
「徒歩1,2分のところにある」
というと
「まわりに気をつけろ」
「まっすぐ帰るんだぞ」
とかなり心配されました。
もちろん自分がかなり酔っ払ってるのもあるけど
夜は一気に治安が悪くなるみたい。
それで少し冷静になって急いでホテルに戻りました。
******
人がウザい!と聞いていたエチオピア。
今はコロナの影響もあって「コロナコロナ!」といじってくる人もいますが
フレンドリーな人が多い印象。
まだまだ楽しめそうです。