【タイ・チェンライ②】少数民族・アカ族の暮らし 2019.6.4
今日はタイに住む少数民族のひとつ,アカ族の村へ行こうと思います。
なぜアカ族なのかというと,アカ族の村の入口には日本の鳥居に似た門があり,そこには鋸歯文(きょしもん)というギザギザの文様があります。
そして,今回タイに来る前,国内を旅してるときに訪ねて思い出深かった鹿児島県・悪石島に同じ文様の鳥居があって,悪石島はアカ族の流れを汲んでいるといわれているらしいんです。
日本の小さな島と,遠く離れたタイの山奥の民族がつながってるなんてロマンですよね。
アカ族の村はいくつもあって,ツアーでも行けますが,料金が高いのと,一緒に写真撮ってお土産買って帰るみたいなプログラムにあんまり興味がわかないので,自分でバイクを借りて行ってみようと思います。
めざすはドイ・メーサロンという村。
昔中国人が下ってきてお茶の栽培を始めたとかでお茶の一大産地になっています。
この村の近くにアカ族の村があるらしいです。
泊まっているゲストハウスで1日200バーツ(約700円)でバイクを借りれたので,いざアカ族の村へ!
今日は快晴。
湿度が低くカラッと晴れて空の青が綺麗です。
バイクと自転車のイラスト。
自転車もOKなのか・・?
途中から幹線道路を逸れて自然あふれる景色になっていきます。
牛が放牧されていたり
緑豊かな景色
バナナの直売所
さらに分岐を進むとアップダウンの激しい山道に。
左右には傾斜がある斜面が広がります。
さすがお茶の産地。
村の入口へ。
さらに中心部へ進んで
国道?1130線の始点になってるみたいです。
村に入ると中国式の建物や漢字併記の看板が。
せっかく来たのでお茶をいただきます。
ウーロン茶だ,といって飲ませてくれたお茶はどちらかというと緑茶に近い味でした。
日本人にもなじみのある味わいです。
お茶以外にもキノコや木の実とか日持ちがしそうなものがたくさん売ってました。
村のメインストリート付近。
茶系の建物が目立ちます。
見渡せば山のあちこちに集落が。
ここは学校ですが,屋台が出てますね。
見るからに焼きそばやん!と思って食いつきましたが,ほんとに味も焼きそばでした。
こういうのが一番うまい・・・
学校では体育の授業中。
バスケかな??
村の規模にしてはすごく立派な学校に見えます。
教育に力を入れてるんですかね。
子どもたちの元気な声が聞こえます。
さて,そろそろアカ族の村へ向かいます!
地図で出てきたところに行ってみると,展望台とカフェが併設された休憩所。
店のおばちゃんにアカ族の村のことを聞いてみると
「そこの村はもう伝統的なものはみれないよ」
とのこと。
なんとーーー!!
少数民族にありそうな,今は伝統的な暮らしや文化を捨てて,普通に暮らしてますよ的なアレかーー!!
他に村はないのか聞いてみると,遥か遠くの山を指さし
「あそこに見えるのがリス族,その奥にあるのがアカ族の村だよ」
地図にも出てこない。
うーんいけるかなぁ。。
とりあえずバイクをお走らせて周辺の村を見てみる。
キリスト教を思わせる十字架の門があったり(柱は漢字なのがまた不思議)
小さな村にもバスケットゴール
いたるところにニワトリが放されてる
険しい山々の中に小さな村がいくつもあって,この調子だとおばちゃんに教えてもらったアカ族の村にはたどり着けそうにないので,
もうひとつ,調べて地図に出てきた分かりやすい道の村に行ってみます。
広大な茶畑が広がる山を越え
途中あった大きなブランコ
これはアカ族の祭りでも使うらしいんだけど・・・
村らしきところはなかった。
民族独自のものがちょいちょい見え隠れする
それにしても景色が良い
道も整備されてて風が気持ちよくてツーリングには最高です。
そしてアカ族の村に到着ーーー!!
その入口には・・
コンクリート製の立派な門。
やっぱりここも・・・
と思いながら門を抜けて少し進むと・・・
あった。
道の脇に立っている木製の鳥居。
ギザギザの文様があります。
魔物を村に入れないため,良いものを外に逃がさないため,結界のような役割をしていたかつての村の玄関。
役目を終えひっそりと佇む様子は,歴史を垣間見たようで何か普通に鳥居を見るよりも心に訴えるものがあります。
村の中を通ってみると,屋根の一部に独自の文様が見られますが,至って普通のタイの集落に見えます。
家々にはテレビのアンテナが立ち,車があって,子どもたちもスマホを持ってます。
考えてみれば自分だって今更ちょんまげに袴で暮らそうなんて思わないし,狩りや猟でメシを食っていく気はありません。
アカ族の人たちもまわりの近代化の流れに乗り,伝統文化は観光資源として収入につなげる。一番賢い選択をしているのかもしれません。
イメージしていたアカ族の暮らしはツアーに行ったら見られたのかもしれないけど,これでよかったとも思います。
これから先の旅でも,時代の流れを感じる場面があるんだろうな。
山を降りてくると,国境が近いことが分かったのでついでに行ってみます。
ひたすら真っすぐな道を進むと
あった!
国境のゲートです。
夜になろうかという頃ですが,せわしなく人が往来していて国境独特のカオスな雰囲気です。
国境までバイクで来たった図
国境のゲートの横には道があってさらに奥へいけます。
国をまたぐ川と橋を渡る人々。
手前がタイ,奥がミャンマーです。
この川を泳いで渡る密入国者もいるとかいないとか。
屋台もバンバン出てるんで夕飯とします。
ソーセージ
生春巻き
屋台メシは外さないです。
帰り道,今日見た景色を思い起こしながら,弾丸のように突撃してくる虫たちと格闘しつつ,2時間走り続けて宿に帰りました。