みずのが世界の片隅で

2019年5月21日から世界一周。できるだけ陸路で。高校の地図帳持って旅してます。

【インド・バラナシ】7年ぶりの聖地へ 2019.7.8

昨夜,ジェネラルクラスを乗り越え,ヒンドゥーの聖地・Varanasi(バラナシ)に到着。

 

目の前に流れるGanga(ガンジス河)のハイライトはなんといっても朝。

 

晴れていればサンライズはもちろん,

バラナシの人々は朝早くから身を清めに,服を洗いに,聖なる河に集まり一日で一番活気があるのが朝。

 

てことで,今日は早起きして散歩するぞー!

 

と意気込んでいたものの・・・

 

爆睡。

 

やっぱり30越えると体が衰えてくるんでしょうか。

かなり休まないと回復しなくなってきました。苦笑

(というか疲れが取れにくくなってきたというか)

 

ヒンドゥーの神様,もう一度,20代の肉体に戻してください(切望)

 

ということで,朝はゆっくり起きてまちへ出ます。

 

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AM10:00のガンガー。

数日前から雨模様で今日も雨が降ったり止んだりです。

 

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河沿いに散歩。

ガンガーにはガートという沐浴場が84か所もあり,それぞれ名前がついていて,造りも違っています。

ここは一番大きな建造物があるガートだったような。

 

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メインのガート「ダシャーシュワメード・ガート」

物売りやボートの客引きも多く,毎晩行われる礼拝の儀式「プジャー」が行われるのもここで,一日中賑やかです。

 

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ここはバラナシで一番有名な火葬場・マニカルニカーガート。

火葬場自体の写真撮影は禁止なので看板のある場所から。

カタカナ表記がされるくらい日本人来てるんだろうな。。

 

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この赤い塔の中は喫煙がOKらしいです。

他のところでもバンバン吸ってるような気もするけど・・・笑

 

ここでは1日に200~250体のご遺体が火葬されるらしい。

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火葬場の近くには炎を燃やすための木材がずらり。

これはどこにでもあるわけじゃなく,900km離れたところから毎日船で運んで来るそうです。

この木材,一片12ドルするらしく(インドの金銭相場からしたら高いでしょう)貧しい家庭の人は亡くなっても家族が木材を買えなかったりする。

なので,日々貧しい人たちの火葬を可能にするため寄付を集めているんだとか。

 

と,こういう話をなぜ知っているかというと

このガートの近くに来たときにボランティアをしているという青年から説明を受けたから。

この青年の目的は,お察しのとおり,貧しい人向け木材購入費の寄付。

 

結構色々説明してくれたし,心付けばかり寄付しましたが,

後から別のインド人に聞くとそっくりそのまま彼らの懐に入るそうです。

うすうすそんなことだろうとは思ったけど・・・苦笑

 

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歩くのに疲れたらチャイを飲んで一息つくのがおススメの歩き方。

熱々のチャイが体に染み渡ります。

 

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お昼は適当にレストランに入ってターリーを注文。

 

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チャパティだけじゃなくてご飯物もついて100ルピー(150円)

味も申し分なかった!

 

昼からはまたまちをぶらぶら。

ちなみにこの町で日本語を話すインド人の多くが「ぶらぶら」という日本語を意味も含めて知っています。笑

 

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宿の近くのラッシー屋の兄ちゃん。

この写真はちょっとコワそうですが,日本語パーフェクトで親切に色々教えてくれる。

押し売りや強引さはそこまでなくて,Noといえば察してくれる。

 

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そしてここのラッシーがめちゃ美味い!!

マンゴーラッシー80ルピーでカレーと比べたら割高な気がするけど,これは正当な価格と思える美味しさ!

また来たらリピートするなぁ。

 

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路地に入ると路面店と人がひしめき合う,まさにバザール!

 

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そんな賑やかなバザールを抜ければそこは人々の素朴な生活の場所。

 

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道端に腰かけてる人にニコッとすればおしゃべりスタート。

日本語が上手な人は最終的には自分のお土産屋に連れていきたいか,葉っぱ(ドラッグ)を売りたい人。

 

話していると

「昔はよく日本人が来て買ってくれたんだけど,最近は少なくなったねぇ」

とボヤく兄ちゃんも。

インドに来る日本人は減ったのかな。

 

売り込みが目的とはいえ

世間話をして買わないからバイバイといってもそこまで強引には来ないので楽しんで会話できます。

 

女の子が「カメラの写真見せて!」と言ってきて撮った写真を見ながら

「ここ私の家の近く!」とか

「ここの上に景色が良いとこあるよ!」とか

地元っ子ならではの話も。

 

観光地だけに商売トークが絡むのは当然だけど,結構人懐っこくておしゃべり好きな人が多い。

 

長渕剛に会った。あいつは葉っぱ大好きだぜ。」

「この前シンゾーアベが来たぞ」

とかにわかに信じ難いことをドヤ顔で言ってくるのもなんかかわいい。笑

 

 

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こちらの方々を忘れてました。

ほっそい路地にも必ずいらっしゃる聖なる牛様。

 

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こんな器用な体勢もできるんですね(驚)

 

雨が降ってぬかるんだ路地を歩くときは特に注意。

牛のウ〇コはバナナの皮の100倍良く滑ります。

 

 

路地を歩いて疲れたら河沿いへ行くのも◎

 

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なんともアナログな船の製造現場や

 

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洗剤のCMみたいに見事に白が並んだ洗濯物干し場

 

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「テイクピクチャー!ノーマニーノープロブレム!」

といって勝手にポーズを取るノリの良いおっちゃん。

 

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機嫌が悪かったら人を襲うこともある(この後子どもに突進するのをみた)ヤギ

 

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メインガートの近くで地元の人たちが泳いでるところ

ここでガンガー眺めてるのがすごい好きでした。

 

 

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さらにちょっと路地に入ると突如現れた,だだっ広いスペース。

 

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明らかに元々あったものを撤去しています。

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地元の人たちの通り道になっていて

 

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子どもたちが遊んでいたり。

 

地元の人いわく,

ここには何千年も前につくられた寺院群があったらしいのですが,

国の政策の一環でここに一本の新たな道をつくるそうです。

というのもこの先ガンガーに向かっていくと有名な火葬場「マニカルニカーガート」があります。

国としても火葬場は重要な場所で,そこに続くアクセスを整備しようということみたいなんですが,,,

 

なぜ歴史ある寺院群を壊してまでその道を作ろうとしているのか分からなかった。。。

 

この後火葬場を通ると年季の入った大きな建造物にも囲いがしてあって,近くにいた人が「1年以内にこれは生まれ変わる」と言ってました。

たぶん同じ国の事業でしょう。

 

f:id:mizuno1221:20190712025040j:plainもう一度メインガートの方へいくと

こんな巨大な塔(?)や立派な警察のオフィスもできていて,国がバラナシの観光に力を入れているのが分かります。

僕が話した地元の人たちはこれらの事業を歓迎している様子だったし,ヨソモノがあれこれ言う権利はないですが,

旧市街の中も少しづつ変わっていってるんだなぁ,と少し寂しい気持ちになりました。

 

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夜は毎日行われている礼拝の儀式「プジャー」を見にメインガートへ。

ボートツアーで河から見る人も大勢います。

 

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おそらくバラナシ以外のインド各地からの旅行者も大勢来ていて,人々の信仰の厚さを感じました。

 

今回,7年ぶりにバラナシ訪れましたが,

当時は遠藤周作の「深い河」を読んでワクワクしながら来て

すべてが想像以上に刺激的で

宿にはほとんど戻らずずっと歩き回って

地元の人に誘われて洞穴みたいなとこでこっそり呑んで騒いで

テンションあがって

記憶もカメラも失くしました。

そして,割と行ったことないところに行く旅が好きなのに,日本へ帰るとき「また来たい!」と思ってました。

だから今回の旅でもここは来ようと決めてました。

初めて来たときは
生も死も人間の尊いところも卑しいところも全てがむき出しの世界に圧倒されて
町中駆けずり回ってましたが

今回は河沿いをゆっくり歩きながら時々腰を下ろしてガンガーを眺め
路地を歩いてまちの人としゃべって

あれから7年生きてきたから、また来れたんだなぁと当たり前のことをしみじみ感じたり。

敬虔なヒンドゥー教徒
なぜ日本人はヒンディーじゃないのにバラナシに来るんだ?
と思うそうです。

たしかに
ヒンディーじゃないのに,多くが無宗教現代日本人がなぜバラナシを目指すのか。

その答えは持ってないけど、自分の中でインドが好きになったまち。


死ぬまでにきっとまた来ます。