【タジキスタン・ワハーン回廊③】秘湯ビビファティマ~ワハーン最奥の村ランガルへ。2019.9.24
朝6時。
今日も早起きです。
ここトゥゴズ村に来たのはガラムチャシマに続いて温泉があるから!
しかも山の麓の村の入口から8km登ったところにある秘湯らしい。
昨日風呂に入れなかったのもあって早起きして即朝風呂へ直行!
道は分かりやすくホームステイ先からひたすら坂を登っていきますが
途中ショートカットの道があってそこを通れば実質5kmくらい。
ということなんですが
人の家の畑に入ったり
人の家の裏庭を通ったり
途中振り返ると静かな朝のワハーンの風景が広がっていて
寄り道遠回りばかりで中々先へ進めません。笑
なんとか大きな道に復帰。
そして
ホームステイ先から1時間半。
ビビファティマ温泉に到着!!!
温泉から。
谷間の奥に挟まれるようにあります。
ここに来るまでにだーれにも会わなかったので
一番風呂だ!!!とルンルンで乗り込んでいきましたが
さっぱりした先客とすれ違い。
さすがっす。
中に入ると脱衣場があって
その奥に打たせ湯のようにお湯が流れてくる温泉。
岩に囲まれていてかなり秘湯感あります。
温度はガラムチャシマよりぬるく
なぜかというと打たせ湯の1つは水だからかな。
ちょうど人がいないのもあってのんびり浸かりました。
風呂から上がってさっぱりしたら宿に戻ります。
時間は朝9時くらい。
人や動物も活動を始め
牛飼いに出会い
日本では見かけない鳥を目にし
温泉に行くワンちゃんと地元の人たちとすれ違い。
毎朝歩いてあの温泉に入って1日がスタートってなんて健康的な生活なんだ!
そして温泉と村の間には
ヤムチュンフォートという砦があります。
今は砦以外なんにもないですが
砦だけあって見晴らしの良い絶景ポイント。
景色がいいので頑張ってタイマー自撮り。
突っ立ってるけど直角の崖なんでめちゃめちゃ足すくんでます。笑
家が点在するところまで下ってくると畑の脇で食事中のファミリーに遭遇。
手招きされて食事にご一緒させてもらいます。
パンをチャイに付けて食べるシンプルなものですが
この黄色いハチミツみたいな液体を混ぜるのがミソのようなんですが
これハチミツじゃなくて何かの脂でかなりパンチあるんで
大量に撮ると胸焼けしそうです。笑
一緒にもらった青リンゴ。
瑞々しくて美味い!
英語は全く通じない彼女たちは
独自のワハーン語を使っていて
食事の中で色々教えてくれ
こんにちは=サローム
おいしい=シルチャーイ
だけ覚えました。
聞いた言葉をオウム返ししたりするだけで彼女たちめっちゃ笑ってて
こっちも楽しくなって意味も分からずワハーン語を連呼。笑
言葉が覚えられたらもっと楽しいだろうなぁと思いつつ
僕の頭ではそんなにたくさん言語は入らず
良い人に出会う度に翻訳コンニャクが欲しいと思います。笑
楽しいひと時を過ごして宿に戻っていると向こうから1台のジープが。
温泉にでも向かってるのかなーと避けようとすると中から手を振ってる人が。
あー!
ドゥシャンベの宿で出会ったマサオさん!
結局ホーログから1人でジープをチャーターしてワハーンを回ることにしたらしく
ちょうど温泉に行くところだったんだと。
そしてこの後は東へ向かっていくというので
移動手段が白紙の僕を乗っけてくれることに!
まさかこんな形で再会して旅することになるとは
つくづく旅は面白いです。
この後の目途が立ったところで
一旦宿に戻って朝食をいただきます。
パンにつけるアプリコットジャムがめちゃめちゃ美味い。。
キッチンを覗かせてもらうと
煮込みを瓶詰めしてるところで
聞くと冬に向けて準備してるんだとか。
このワハーン回廊は10月ごろから一気に冬模様になり
外界との交通が途絶える厳しい冬を迎えるらしい。
側から見てると不便なことばかりに見えますが
これが何百年も続けてきたであろう彼らのライフスタイル。
辺境の地だからこそ保たれてきた大自然と伝統的な暮らしが
サイクリストや僕たち旅人を惹きつける魅力なんだろうなぁ。
そんなことを考えてると
宿の前にマサオさんジープが到着!
宿のお母さんに別れを告げて出発。
お母さんありがとう!!
実はこのトゥゴズの先にあるランガルからパミールハイウェイ沿いのアリチュールまで
村という村がパッタリ途絶えて行き来する車がほとんどいなくなるので
という話を地元の人に聞いてたのでこの出会いは九死に一生だったかも。。。
そしてこの日はワハーン回廊最後の村・ランガルへ。
今日もワハーンの山々は静かに佇み
人々は
こちらの車に気付くと遠くから手を振ってくれます。
2時間半ほどでランガルに到着。
マサオさんはホーログで車のチャーター+宿のアレンジもお願いしていたみたいで
ドライバーに連れられメインストリートから見えるこの宿に泊まることに。
宿は定額の1泊2食15ドル。
ただここは部屋が清潔でトイレやシャワールームも部屋のすぐ横で便利。
宿で一息着くとマサオさんが近くの山にあるペトログリフ(岩などに刻まれた文字や絵などの彫刻)を見に行くというので一緒に行くことに。
村から1時間半で行けるとのこと。
最初は木々に囲まれた緩やかな坂道。
これは楽勝かなと思っていましたが
すぐに傾斜の大きな山道に。
村から見上げたときにはなんとも思いませんでしたが
軽い気持ちで来たらなかなかの登山です。
ちなみにこの日の服装はTシャツ,短パン,スニーカー。笑
でもほんの数十分登っただけでこのパノラマ。
トルコのカッパドキアのような奇岩も。
そして1時間半ほどでお目当てのペトログリフがある岩を発見!
が,明らかに落書きっぽいもの(キリル文字とか)もあって少し残念。。
あまり考古学は詳しくないんですがこういう動物の絵とかは本物ぽいですね。
100とか200くらいしか見つけられなかったですが1000以上あるらしいです。
マサオさんいわくペトログリフといえば
カザフスタンに世界遺産になっている素晴らしいクオリティのものもあるようです。
歴史は好きなんですがあまりに古い時代にそこまで興味を持てない僕は
この景色と登山気分と味わえたのがめちゃ良かった。
目的を果たしたので下山。
村に降りてくると陽気な村人たちが手を振ってくれます。
夕方になると家畜を移動させているのを見かけます。
家畜と一緒に餌の牧草も。
まわりを山に囲まれているので日が陰るのが早く
昼間は短パンTシャツでちょうど良かったのに
太陽が当たらなくなった途端にグッと冷え込むのに宿へ帰還。
夕飯はフライドポテトメインのジャンキーな感じ。
ローカルフードとかちょっと期待しちゃいますが
中央アジア全般で食べられるプロフやラグマンなどはあるものの
タジク料理ってそんなにないようで。
中央アジアを回った人も「タジクの料理は期待しない方が良い」と言うそうです。
しかし
これで風評被害が出てはいけないので付け加えると
料理のバリエーションはないですが味はマズイわけではないです。笑
明日もマサオさんの車に乗せてもらえることになり
人が住んでいないヒッチ最難関のエリアを駆け抜けます!