【イラン・マシュハド①】イスラム教シーア派の聖地・ハラムの夜 2019.11.28
さて,今日は移動日ということでゆっくりしようかと思ったんですが
マシュハドに来た理由のひとつがイスラム教シーア派最大の聖地であること。
聖地はハラムと呼ばれ巨大なモスクを始めとする多くの宗教施設があり
特に夜が美しく雰囲気も素晴らしいということでこれから繰り出そうと思います。
イスラム教には大別してスンニ派とシーア派の2つの宗派があって
割合で言うとスンニ派:シーア派=9:1とシーア派はマイノリティで
シーア派が多数を占めている国は世界でもイラン,イラク,レバノン,アゼルバイジャンくらい。
そんな中でシーア派の聖地に行ける機会はなかなか貴重です。
宿からハラムまでは3kmほど。
夜のマシュハドは細い路地は街灯も人気もないですが
大通りは人通りも交通量も多く街灯もあるので危ない雰囲気はありません。
5つ星ホテルもあって大都市の雰囲気があります。
実際ここマシュハドはイランの北東端にあるにも関わらずイラン第2の人口(約250万人)を誇る都市。
ハラムに向かうメインのストリートは夜でも土産屋や飲食店がバンバン営業していて賑やか。
日本でいう神社の参道みたいな雰囲気です。
ひたすらメインロードを歩いて行くと・・・
巨大な2つの塔が現れます。
この塔の脇を抜けてハラムの内部へ。
外国人がハラムに入るにはガイドを付けないと入れないらしいんですが
パキスタンで買ったサルワール・カミーズを着て行ったのもあってムスリムに見えたのか特に何も言われず入れました。
中に入るとタイル張りの広大な広場にモスク。
黒いヒジャブを身にまとった女性が大勢歩いている様子がイスラム教の聖地であることを強く感じさせてくれます。
そしてモスクの壁の装飾がビックリするくらい緻密で美しい。
モスク内部も天井まで煌びやかな装飾で埋め尽くされています。
もう夜の10時を回ろうかという頃ですがまだまだ大勢の人が来ています。
夜でも大勢の人が礼拝に訪れていてそこかしこにコーラン(聖書)が置いてあります。
金色に輝くモスクのドームと門。
この美しい光景はやはり夜ならではですね。。
そして
特に人でごった返していたのが
モスクの最深部にあるシーア派8代目エマーム・レザーの聖廟。
スンニ派とシーア派の違いは預言者ムハンマド以降の指導者の決め方で
スンニ派が「話し合いで一番ふさわしい人を選びましょう」というのに対して
シーア派は「ムハンマドの血筋を引く者だけが指導者にふさわしい」としています。
スンニ派は門戸が広かれているのに対してシーア派はいわば世襲で閉鎖的。
シーア派が多数派になっていない理由もなんとなく想像できます。
で,シーア派が指導者(エマーム)とする方のお墓がここにあるというわけです。
人々は聖なるレザーのお墓に少しでも近づきたい,触れたいと大挙して押し寄せ
泣き叫ぶ人も。
非ムスリムでも聖地に入らせてくれる寛容さに甘えて歩き回っていましたが
ここだけはのこのこ来ていい場所ではないと思い長居はしませんでした。
それでもなかなかお目にかかれない聖地を見て回ることが出来て大満足。
帰りにハラムの近くにあるレストランで遅めの夕食を。
イラン料理はケバブしか知らなかったので「ケバブ!ケバブ!」と連呼してオーダーを通します。
イランのケバブは串肉をじっくり焼いて大盛りのパラパラライスと合わせていただくスタイル。レモンや牛の脂も付いてきます。
肉がジューシーでパラパラライスとの相性も悪くないです。
サラダとコーラも付けて30000トマン(300円)
夜までガッツリ動きましたがもともと今日は移動がメインだったのでもう1日マシュハドでゆっくりしようと思います。